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第2回 知ってる?対馬の海のピンチ

魚の水揚げが減っている?マグロは絶滅危惧種?「磯焼け」って何?対馬の海がピンチを迎えています。

ナレーター:

対馬の海はたくさんの魚たちの通り道。産卵の場所にもなっています。
対馬の海は私たちの生活だけではなく、日本の海を支えているのです。そんな対馬の海が今、危機を迎えています。
ずっとずっと先の未来まで、豊かな対馬の海の幸と共に暮らして行くために、今、対馬市では海洋保護区政策を進めています。
この番組は対馬の海について知り、私たちに出来る事は何か皆さんと一緒に考えて行く番組です。

番組タイトル:

守ろう!すばらしい対馬の海
第2回 知ってる?対馬の海のピンチ

イカ太郎:

こんにちは、僕イカ太郎です!
こちらは対馬の海の事なら何でも知ってる、イカはかせ!

はかせ:

ふぉふぉふぉ!こんにちは!

イカ太郎:

はかせ、前回は対馬の海ってとっても素晴らしいという事がわかったよ。
でもそんな対馬の海が今、ピンチを迎えているって言ってたよね?
どんな風にピンチなの?

はかせ:

実はな、対馬近海で獲れる魚の量がどんどん減っている、というデータがあるのじゃ。

イカ太郎:

ええ~!

はかせ:

30年前対馬で獲れていた魚の量は4万7千トン。最近ではおよそ1万5千トン。
なんと3分の1になってしまっとる。

イカ太郎:

そんなに減っちゃってるんだ。

はかせ:

例えば、対馬でたくさん獲れるイカも、一番獲れた時からおよそ5分の1に、アワビも6分の1に減っておるのじゃ。

イカ太郎:

ほんとに?
僕、お魚を獲っている人にお話聞いて来る!

はかせ:

うむ!

説明:

イカ太郎、上対馬町へ移動。

扇さんへインタビュー開始

イカ太郎:

上対馬町にやって来ました。
こちらでお話を聞くのは扇さん。「はえ縄」という長い縄についた、たくさんの針にエサをつけて、タイやブリやカサゴを獲っているんだって。
扇さんはどんな風に漁をしているんですか?

扇さん:

自分でイカを釣ってそれをエサにしてやってます。

イカ太郎:

扇さんは夕方出発して夜にイカを釣り、一度帰って来てまた夜の3時に出発。
タイなどを夜明けまで釣って帰ったら、お昼まで後片付け。
そしてまた夕方には出発するそうです。

扇さん:

家に船をとめている時間が3時間とか。あとはずっと船の上。

イカ太郎:

扇さん、お魚って昔より減ってるんですか?

扇さん:

減っているのは確かですね。
時期的にも1年間通して何かが獲れよった、相当獲れっよったんじゃないですかね。
イカとか、昔獲ったササイカとかも獲れなくなりましたね。よく獲れよったのが獲れなくなってしまった。

扇さんへのインタビュー終了

イカ太郎:

はかせ~!
やっぱり漁師さんも減ってるって言ってたよ。

説明:

「対馬の漁師さん116人に聞きました「対馬のお魚はふえている?それともへっている!?」」のグラフを表示。増えたと感じる人よりも減ったと感じる人の方が多い。

はかせ:

うむ、対馬の漁師さん116人にお魚は減っていると思うか、増えていると思うか聞いてみたのじゃ。
増えていると思う人はこれだけ、減っていると思う人はこれだけ。

イカ太郎:

やっぱり減ってると思ってる人の方が多いね。

はかせ:

うむ。特にマグロの子供であるヨコワという魚は減っていると感じている人が一番たくさんおるが、実は今、絶滅危惧種に指定されるほど減ってしまっているのじゃ。

イカ太郎:

へぇ~、大変。

はかせ:

さらにアワビやサザエなどの磯の生き物は増えていると思う人が一人もいなかった。

イカ太郎:

こんなにお魚が減っていたら、漁師さんもお魚が獲れなくて大変なんじゃないかな?
僕、お話、また聞いて来るよ。

はかせ:

しっかり聞いて来るのじゃぞ~。

説明:

イカ太郎、豊玉町へ移動。

松原さんへのインタビュー開始

イカ太郎:

豊玉町でイカ漁をしている松原さんにお話を聞くよ。
松原さんは40年間毎日欠かさず、漁や海の記録を書き続けている、とても研究熱心な漁師さんなんです。
松原さん、イカ釣り漁、今大変なことありますか?

松原さん:

油代(燃料代)が高くなった。
前は50円か30円だった安い時はね。100円超える時もある、ガソリンの値段と一緒だからね。
最低で一晩2万3千円か5千円、大きい船だと6万円くらいかかる。

イカ太郎:

イカ釣り漁って灯りを付けるから、燃料をたくさん使うんだよね。
かかるお金は増えるけど、獲れるお魚は減ってるなんて大変だ。

松原さん:

仮に4000万水揚げしてた人が、去年は2000万しか獲ってない。
それでは採算が合わないからアナゴ漁に切り替える。これは大きな切実な問題だもんね。
特に唐州地区には25~30隻の船がおったとよ。今は5~6隻しかおらん。
前は1週間おきに船の進水式ばっかりやったよ。
景気がいい時代もあった。
漁師は一獲千金で良い時があると言って、心に甘いところがあるとですよ。
今はそうはいかないけど。
船に資源が枯渇してもう出来なくなった。
本当に厳しいですよ、イカ釣りも。

松原さんへのインタビュー終了

イカ太郎:

漁業が出来なくなって船が減ってるんだって。

説明:

「漁船の燃料費の変化」のグラフを表示。燃料費は年々上がり続けている。

はかせ:

うむ。このグラフの通り。ここ10年、船の燃料の値段は上がり続けておる。
たくさんの燃料を使う漁業は続けるのが厳しくなって、辞めていく人がいるのが現実なのじゃ。

説明:

「産業人口の変化」のグラフを表示。全体的に産業人口は減少しているが、水産業の産業人口の減少が激しい。

はかせ:

その証拠に、これは対馬で仕事をしている人の人数のデータじゃが、他の仕事もここ30年間減り続けておるのじゃが、特に漁業をしている人の人数は減るスピードが速いのじゃ。
実はな、イカ太郎、お魚が減ってるだけじゃなくて、対馬の海の中の環境も昔と変わってしまっているのじゃ。

イカ太郎:

ええ~!

はかせ:

昔の海もよく知っている阿比留さんにお話を聞いて来るのじゃ~。

イカ太郎:

うん!

説明:

イカ太郎、豊玉町へ移動。

阿比留さんへのインタビュー開始

イカ太郎:

豊玉町に来たよ。阿比留さ~ん!
阿比留さんは集落の人と一緒に海に潜って、色々な物を獲っていたんだって。
昔の海ってどんなものが獲れていたんですか?

阿比留さん:

ノリ、ワカメ、アオサ、そのあとヒジキ。
4月、5月になったらヒジキ、それも一緒になって共同作業で。
お盆の時はヒジキで稼いだお金。
学校に行く時はノりで稼いだお金。子ども達はランドセルとか机とかね。
後はウニを獲ったり、最後はテングサを獲ってですね。
今はね海にもう全然何もないツルツルやもんね。海藻がなかったらやっぱり海藻に色々付くでしょ
小さいエビみたいなのとか魚の小っちゃいのとか、ずっとおったとですよ。
でもそんなのとかも全然ツルツルやけんね、住むところも隠れるところも食べ物も無いとでしょね。

イカ太郎:

ここは昔、海藻などの生き物が獲れきれないほどたくさんいた海。
今はもうかつての姿が無いことを、阿比留さんは寂しく思っています。

阿比留さん:

もう一回ですね、私の息のあるうちに、豊かな海を取り戻す。
どうにかして取り戻せないかな、と。いつも海を見たら思います。
皆で協力して頑張って、対馬を豊かに海と山と豊かな生活が出来て、皆さんが自然な生き方が出来るような、環境にして行きたいですね。

阿比留さんへのインタビュー終了

イカ太郎:

はかせ、どうすればいいのかな?
そもそも、どうして対馬の海は変わってしまったの?

はかせ:

それは様々な原因があると言われておる。
今、まさに対馬の海で研究がされているのじゃ。
次回は対馬の海のピンチの原因と、対馬市が進めている海洋保護区についてお伝えするので、見逃がさないでみるのじゃ~!