「朝鮮通信使に関する記録-17世紀~19世紀の日韓の平和構築と文化交流の歴史」がユネスコ記憶遺産に登録されました
申請名称
朝鮮通信使に関する記録-17世紀~19世紀の日韓の平和構築と文化交流の歴史
申請者
日韓2民間団体の共同申請
- 日本側 NPO法人朝鮮通信使縁地連絡協議会
- 韓国側 財団法人釜山文化財団
申請概要
朝鮮通信使に関する記録は、1607年~1811年までの間に、江戸幕府の招請により朝鮮国から日本国へ派遣された外交使節団に関する資料で、両国の歴史的経験に裏付けられた平和的・知的遺産であり、恒久的な平和共存関係と異文化尊重を志向する人類共通の課題を解決するものとして、顕著で普遍的な価値を有している。
申請件数
日韓両国所在の朝鮮通信使に関する外交、旅程及び文化交流の記録
111件333点(内訳:日本側:48件209点、韓国側:63件124点)
詳細
- 外交記録 5件 51点
日本側:朝鮮国書等( 3件 19点 )
韓国側:通信使謄録等( 2件 32点 ) - 旅程の記録 65件136点
日本側:行列絵巻等( 27件 69点 )
韓国側:使行録関係資料等( 38件 67点 ) - 文化交流関係記録 41件146点
日本側:漢詩集、筆談唱和集等( 18件 121点 )
韓国側:筆談唱和集等( 23件 25点 )
対馬市内で所蔵されている史料
4件5点 以下内訳
- 朝鮮国信使絵巻 上下巻1件2点(長崎県立対馬歴史民俗資料館所蔵)
- 朝鮮国信使絵巻 文化度1件1点(同上)
- 七五三料理盛付順之図1件1点(同上)
- 馬上才図1件1点(松原一征 氏個人所有)
詳細は、下記リンクのNPO法人朝鮮通信使縁地連絡協議会をご覧ください。
登録決定コメント
比田勝尚喜 対馬市長
朝鮮通信使のユネスコ記憶遺産決定との報に接し、本当に喜ばしく感じております。
昭和53年に対馬市の故 庄野晃三郎様が最初に朝鮮通信使行列の再現を行ってから、昭和55年の朝鮮通信使行列振興会の立ち上げを経て、世に埋もれていた朝鮮通信使の歴史を発信し続け、平成7年には、この度、釜山文化財団と共同申請においてユネスコ記憶遺産の申請を行った、朝鮮通信使縁地連絡協議会を松原一征様が立ち上げ、全国各地の朝鮮通信使ゆかりの地や韓国内への呼びかけを続けてこられました。
対馬市にあるこの2団体の活動が、現在の朝鮮通信使の形を作ったといっても過言ではありません。誠に誇らしく、今回のユネスコ記憶遺産の登録はこの2団体の活動の集大成といえるものであると感じています。対馬市は、今後もより一層、朝鮮通信使に関する活動を支え、推進する所存であります。
最後に、今回のユネスコ記憶遺産の申請者として本当に多大なご尽力をされたNPO法人朝鮮通信使縁地連絡協議会様、財団法人釜山文化財団様、各関係団体の皆様に、心からのお祝いとお礼を申し上げます。
松原一征 NPO法人朝鮮通信使縁地連絡協議会理事長
朝鮮通信使のユネスコ記憶遺産登録決定の報に接し感無量でございます。
平成24年にユネスコ記憶遺産登録を目指し活動を始めて今日まで、日韓両国の民間団体による共同申請を行うにあたり、お互いの文化の壁などを乗り越えつつ協議を重ね、平成28年3月に申請にこぎつけました。
そこから1年と8か月の間広報活動を続けながら今か今かと結果を待ち続け、本日ついに登録が達成されたわけであります。この登録は、NPO法人朝鮮通信使縁地連結成から23年の集大成であり、また悲願ともいえるものです。
この間ご苦労されたユネスコ日本推進部会の皆様、ユネスコ日本学術部会の皆様、本当にお疲れ様でした。また、ご支援くださった長崎県様、山口県様、滋賀県様、福岡県様、そして共同申請者として一緒に汗をかいてくださった韓国の釜山文化財団様、本当にありがとうございました。皆様のおかげをもちましてこのような素晴らしい日を迎えることができました。
これから、この登録を活かしてますます朝鮮通信使ゆかりの地間の結束を深め、平和友好の遺産である朝鮮通信使が国内的にも世界的にも定着していくよう邁進していく所存です。
これまで、私どもの活動にご支援、ご声援を頂いた関係者の皆様、全国の皆様方に深く感謝を申し上げます。
この記事に関するお問い合わせ先
文化交流課
〒817-8510
対馬市厳原町国分1441番地
電話番号:0920-53-6111
ファックス番号:0920-52-1214
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更新日:2021年04月01日