○対馬市イノシシの所持又は持込みの禁止等に関する条例
平成16年3月1日
条例第168号
(目的)
第1条 この条例は、イノシシの繁殖を防止するために、イノシシの所持又は持込みの禁止等の措置を講じ、もって、人の生命、身体及び財産に対する損害を防止するとともに、産業の振興を図ることを目的とする。
(1) イノシシ 生きた状態の脊椎動物門哺乳網偶蹄目イノシシ科イノシシ及びその近縁種のイノシシ類並びにイノシシとブタとの交配種であるイノブタ(以下「イノシシ等」という。)をいう(生存している者に限る。)。
(2) 所持 イノシシを自己の支配下に置き、飼養しているが、飼育の段階にいたらないものをいい、期間は7日間を限度とする。
(3) 持込み イノシシを市の区域外から、市の区域内に持ち込むことをいう。
(4) 飼育等 イノシシを飼育すること又は飼育を行うために輸送することをいう。
(5) 飼育施設 イノシシの飼育の用に供する施設をいう。
(6) 輸送施設 イノシシの輸送の用に供する施設をいう。
(7) 放獣 イノシシを市の市街地や、山野等に放つことをいう。
(イノシシの持込み又は飼育等の許可)
第3条 イノシシの持込み又は飼育等をしようとする者は、市長の許可を受けなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、次に掲げる者が学術調査のためにイノシシを所持、持込み又は飼育等をしようとするときは、その旨を事前に市長に届け出なければならない。
(1) 国
(2) 長崎県
(3) 市
(4) 独立行政法人(独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)第2条第1項に規定する法人をいう。以下同じ。)
(1) 飼育等の目的がなく、イノシシの所持又は持込みを行う場合
(2) 第5条に規定する飼育等の施設要件等を満たしていない場合
(イノシシの所持又は分娩の届出)
第4条 狩猟、有害鳥獣の駆除その他の事由によりイノシシを所持したとき、又は許可を受けて飼育しているイノシシが分娩したときは、飼育者は、当該事実が生じた後、7日以内に市長に届け出なければならない。
2 前項による届出を受けた市長は、イノシシの処分につき、必要な助言指導を行うものとする。
(イノシシの飼育等の施設要件)
第5条 イノシシの飼育等を行おうとする者は、別に定める要件を満たした飼育施設又は輸送施設(以下「飼育施設等」という。)をあらかじめ整備し、市長の確認を受けなければならない。
2 飼育設等の改造等を行うときは、事前に再度確認を受けなければならない。
3 飼育施設等が破損し、又は故障した場合には、直ちに修理を行って、原形に復さなければならない。
(飼育者等の管理義務)
第6条 第3条第1項の許可を受けた者(以下「飼育者等」という。)は、善良な管理者の注意をもってイノシシを管理し、逃亡させないようにしなければならない。
2 飼育者等は、飼育施設等の見やすい場所に飼育許可証又は輸送許可証を掲示しなければならない。
3 飼育者等は、イノシシの死亡又は屠殺により飼育頭数の変動があった場合、7日以内に市長に届け出なければならない。
4 飼育者等は、イノシシが逃亡した場合は、直ちに市長に届け出なければならない。
(放獣の禁止)
第7条 何人も市の区域内でイノシシを放獣してはならない。ただし、次に掲げる者が、学術調査のためにイノシシを放獣する場合であって、別に定める市長の承認を得た場合は、この限りでない。
(1) 国
(2) 長崎県
(3) 市
(4) 独立行政法人
2 前項の学術調査のためのイノシシの放獣は、別に定めるイノシシ放獣承認申請書を市長に提出し、市長と放獣の時期、方法、頭数、場所等の必要な事項を協議し、市長の承認を得て行わなければならない。
(承認証の携帯義務)
第8条 前条の規定に基づき承認を受けた者は、当該業務の期間中、その責任者に承認証を携帯させなければならない。
(イノシシ監督職員)
第9条 市長は、この条例に規定する事務を行うため、市職員の中からイノシシ監督職員を命ずるものとする。
2 市長は、この条例の施行に関し必要があると認めるときは、イノシシ監督職員に、イノシシの飼育状況等に関し検査させることができる。
3 イノシシ監督職員がその職務を行うときは、その身分を証明する証票を携帯し、要求があるときは、これを提示しなければならない。
4 イノシシ監督職員は、飼育者等がこの条例の規定に違反したときは、必要な指示をすることができる。
(許可の取消し)
第10条 市長は、次の各号のいずれかに該当する場合は、許可を取り消すことができる。
(1) この条例の規定に違反し、かつ、イノシシ監督職員の指示に従わない場合
(2) 許可を受けた者が実質的に管理していない場合
3 許可取消し後の当該イノシシの処分については、市長は、当該飼育者等と協議するものとする。
(委任)
第11条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成16年3月1日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の日の前日までに、合併前のイノシシの所持、持ち込みの禁止等に関する条例(平成13年厳原町条例第20号)、イノシシの所持、持ち込みの禁止等に関する条例(平成13年美津島町条例第28号)、イノシシの所持、持ち込みの禁止等に関する条例(平成13年豊玉町条例第20号)、イノシシの所持、持ち込みの禁止等に関する条例(平成13年峰町条例第25号)、イノシシの所持、持ち込みの禁止等に関する条例(平成13年上県町条例第35号)又はイノシシの所持、持ち込みの禁止等に関する条例(平成13年上対馬町条例第35号)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、それぞれこの条例の相当規定によりなされたものとみなす。