(目的)

第1条　この告示は、老人福祉法(昭和38年法律第133号)第32条、知的障害者福祉法(昭和35年法律第37号)第28条及び精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和25年法律第123号)第51条の11の2に規定する市長による審判の申立て(以下「市長申立て」という。)を行う場合の手続及び成年後見制度の利用に係る支援に関し、必要な事項を定めることを目的とする。

(対象者)

第2条　この告示で定める利用支援の対象となる者(以下「対象者」という。)は、本市に住所を有する認知症高齢者、知的障害者又は精神障害者等で判断能力が不十分であり、日常生活を営む上で保護を図る必要がある者とする。

(審判の申立ての要請)

第3条　次に掲げる者は、市長申立てが必要と思われる者がいると判断したときは、審判の申立てを市長に要請することができる。

(対象者及び親族の調査)

第4条　市長は、前条第1項各号に掲げる者から審判の申立ての要請があったとき、又はその他必要があると認めるときは、対象者に面談し、対象者の健康状態、精神状態等について調査するものとする。

(親族への説明)

第5条　市長は、前条に規定する調査の結果、審判の申立てを行う必要があると判断した場合において、対象者に2親等以内の親族がいるとき、又は3親等若しくは4親等の親族であって審判の請求を行う者の存在が明らかであるときは、当該親族に審判の申立ての必要性を説明し親族による申立てを促すものとする。

(審判の申立て)

第6条　市長は、第4条の規定による調査の結果、次の各号のいずれかに該当する場合は、審判の申立てを行うものとする。

(申立ての決定)

第7条　市長は、市長申立ての適否を決定したときは、後見開始等審判の申立決定(却下)通知書(様式第2号)により、第3条の規定により審判の申立ての要請を行った者に対して通知するものとする。

(申立ての種類)

第8条　市長が行う申立ての種類は、次に掲げるとおりとする。

(申立て費用の負担)

第9条　市長は、家事事件手続法(平成23年法律第52号)第28条第1項の規定により、第6条の規定により行った審判の申立てに係る次に掲げる費用を負担することができる。

(申立て費用の求償)

第10条　市長は、前条の規定により市が負担した審判の申立てに係る費用について、対象者の所得状況を勘案し、当該対象者に負担させることが適当と認めるときは、市が負担した審判の申立て費用の求償権を得るため、家事事件手続法第28条第2項の規定に基づき、申立て費用の負担命令に関する職権発動を促す申立てを、当該審判を管轄する家庭裁判所に対し行うものとする。

(審判申立費用の助成)

第11条　市長は、民法第7条、第11条、第13条第2項、第15条第1項、第17条第1項、第876条の4第1項又は第876条の9第1項に規定する審判の申立てを市長以外の者が行う場合において当該審判の申立てを行う者の市県民税が非課税であって対象者が次のいずれかに該当するときは、当該審判の申立てに要した費用の全部又は一部を助成することができる。ただし、当該審判の申立てを行う者が対象者以外の者であって、当該審判の申立てに要した費用を対象者に負担させる場合は助成しないものとする。

(審判申立費用助成金の支給申請)

第12条　審判申立費用助成金を受けようとする者は、後見、保佐又は補助の開始の審判が確定した日から90日以内に成年後見人等の審判申立費用助成金支給申請書(様式第4号)に次の書類を添えて市長に申請しなければならない。

(審判申立費用助成金の支給決定)

第13条　市長は、前条の規定による申請を受理したときは、これを審査し、審判申立費用助成金の支給の適否を決定し、成年後見人等の審判申立費用助成金支給(不支給)決定通知書(様式第5号)により、申請者に対して通知するものとする。

(審判申立費用助成金の請求)

第14条　前条の規定により支給の決定を受けた者は、成年後見人等の審判申立費用助成金請求書(様式第6号)により、当該決定された助成金を請求するものとする。

(成年後見人等の報酬助成)

第15条　市長は、家庭裁判所が報酬付与及びその額を決定した場合において、対象者のうち、成年被後見人、被保佐人又は被補助人である者が次の各号のいずれかに該当するときは、報酬の全部又は一部を助成することができる。

(報酬助成金の支給申請)

第16条　報酬助成金の支給を受けようとする者は、成年後見人等の報酬助成金支給申請書(様式第7号)に次の書類を添えて市長に申請しなければならない。ただし、対象者が死亡した場合は、対象者の成年後見人等であった者が申請することができる。この場合において、成年後見人等の報酬助成金支給申請書(様式第8号)に次の書類を添えて市長に申請しなければならない。

(報酬助成金の支給決定)

第17条　市長は、前条の規定による申請を受理した場合は、これを審査し、報酬助成金の支給の適否を決定し、成年後見人等の報酬助成金支給(不支給)決定通知書(様式第9号)により、申請者に対して通知するものとする。

(報酬助成金の請求)

第18条　前条の規定により支給の決定を受けた者は、成年後見人等の報酬助成金請求書(様式第10号)により、当該決定された助成金を請求するものとする。

(助成金の返還)

第19条　市長は、審判申立費用助成金若しくは報酬助成金を受けた対象者又は対象者の代理人である成年後見人等が、次の各号のいずれかに該当したときは、審判申立費用助成金又は報酬助成金の支給決定を取り消し、支給した金額の全部又は一部の返還を求めることができる。

(委任)

第20条　この告示に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定める。