○対馬市議会基本条例

平成29年3月24日

条例第15号

目次

前文

第1章 総則(第1条―第6条)

第2章 議員の活動原則(第7条・第8条)

第3章 議案及び政策の審議及び調査(第9条―第18条)

第4章 市民との情報共有(第19条―第22条)

第5章 市民参加の促進(第23条―第25条)

第6章 議員間討議及び政策提案(第26条―第30条)

第7章 政治倫理及び議員報酬(第31条・第32条)

第8章 危機管理体制の整備(第33条)

第9章 議会事務局等の充実(第34条・第35条)

第10章 見直し手続(第36条)

附則

地方議会には、日本国憲法及び地方自治法に基づき、二元代表制の下、その機能を発揮することが求められている。

地方分権の進展に伴い、地方公共団体が、地方自治の本旨に基づいて自らの地域のことについて自らの判断と責任で取り組んでいくことが重要となってきている。

二元代表制の下で、市民を代表する議員の合議体である議会と市長は、互いの役割を果たしながら、相互牽制と均衡による公正な行政の運営を行い、市の発展を希求する市民の負託に応える責務を負っている。

本市議会には、対馬の先人が古の時代から大陸との交流の窓口となり、島内外との多様なつながりと豊かな自然の恵みを活かしてきた文化・歴史を継承することが期待されている。しかし、本市における人口減少、少子高齢化の波は他の自治体のそれをはるかに上回る勢いで押し寄せており、地域コミュニティ崩壊の危機を招いている。また、グローバル化社会、情報化社会は国境に位置する本市においても待ったなしの対応が求められている。このような社会の急激な変化に適応しつつ、行政運営を監視し、団体意思の決定を議決する議会の役割、責任は一層増大してきている。

本市議会は、対馬市市民基本条例(平成23年対馬市条例第38号)に定めるまちづくりの基本原則である情報共有、市民参画、協働の3原則の下、不断の議会改革に努めるものとし、議会と議員がそれぞれの役割を果たし、市民の負託に全力で応えていくことを市民に対して宣言するため、最高規範として、ここに、この条例を制定する。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、対馬市議会(以下「議会」という。)の基本理念、基本方針その他の議会に関する基本的事項を定めることにより、議会がその機能を発揮し、真に市民の負託に応え、もって市政の発展に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の定義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 市民 市内に住み、若しくは勤める者又は市内に事務所を有する法人若しくは市内で活動する団体等をいう。

(2) 市長等 市長その他の市の執行機関の長

(本条例の位置付け)

第3条 この条例は、議会に関するすべての例規に先んずる、議会における最高規範とする。

(基本理念)

第4条 議会は、市民から選挙で選ばれた議員で構成する市の意思決定機関として、その自覚と誇りを持ち、市民自治の考えを基本に真の地方自治の実現に全力を挙げるものとする。

(基本方針)

第5条 議会は、前条に規定する基本理念に従い、次の各号に掲げる基本方針を確実に実現するものとする。

(1) 議会及び市政について市民との情報共有を図ること。

(2) 議員間の討議を大いに活性化し、政策提言及び政策立案を行うこと。

(議会の位置付け)

第6条 議会は、市民の代表者である議員で構成する議論の場であり、市長等の行政運営に関する監視機能、検査機能並びに政策提言機能及び政策立案機能を併せ持ち、予算及び決算の議決をはじめとした、市政に係るさまざまな事件についての意思決定を行う議事機関である。

第2章 議員の活動原則

(議員の活動原則)

第7条 議員は、市民の負託を受けて議員に選出されたことを自覚し、議員として必要な資質の向上に努めるとともに、誠実かつ公正な職務の遂行に努めるものとする。

2 議員は、市民の多様な意思を的確に把握し、必要な政策提言及び政策立案に努めるとともに、議会活動について市民に対して説明に努めるものとする。

(会派)

第8条 議員は、議会活動を円滑に実施するために、会派を結成することができる。

2 会派は、議員の活動を支援するとともに、政策提言及び政策立案のために調査研究を行い、必要に応じて会派間の調整に努めるものとする。

第3章 議案及び政策の審議及び調査

(定例会の回数)

第9条 地方自治法(昭和22年法律第67号。以下「法」という。)第102条第2項の規定に基づく議会の定例会の回数は、年4回とする。

(議会の議決事件)

第10条 議会は、法第96条第2項の規定に基づき、次の各号に掲げる事件を議決すべきものとする。

(1) 都市宣言の制定及び改廃に関すること。

(2) 友好都市の提携及び解消に関すること。

(政策提案の説明要求)

第11条 議会は、市長が提案する重要な政策、計画、事業等(以下この条において「政策等」という。)について、市長に対し、次の各号に掲げる事項の説明を求めるものとする。

(1) 政策等の背景、目的及び効果

(2) 総合計画等における根拠又は位置付け

(3) 関係ある法令、条例等

(4) 政策等の実施に係る財源措置及びコスト計算

(質問)

第12条 議員は、本会議において、代表質問、一般質問及び緊急質問(以下この条において「質問」という。)を行うことができる。

2 議員は、質問を行う場合においては、質問事項を議長に通告するものとする。

3 議員は、質問を行う場合においては、市政における論点及び争点を明確にするために、対面による一問一答方式等で行うことができる。

4 前3項に掲げるもののほか、質問に関し必要な事項は、別に定める。

(反問権)

第13条 本会議及び委員会において、議員の質問に対し答弁をする者は、趣旨を確認する目的で反問することができる。

(発言の取消し勧告)

第14条 議長又は委員長は、本会議又は委員会において不穏当な発言を行った者に対し、発言の取消しを勧告することができる。

(専門的知見の活用)

第15条 議会は、法第100条の2に規定する学識経験を有する者等による、議案の審査又は本市の事務に関する調査のために必要な専門的事項に係る調査を活用して、討議に反映させることができる。

(附帯決議)

第16条 市長等は、議会との信頼関係を重んじ、本会議及び委員会において可決された附帯決議を最大限尊重するとともに、当該附帯決議に関する事後の状況、対応等を遅滞なく議会に報告しなければならない。

(採択請願への対応)

第17条 市長等は、議会が採択した請願のうち、議会が市長等において措置することが適当と認めるものについて、その趣旨を実現するよう努めるとともに、当該請願に関する事後の状況、対応等を遅滞なく議会に報告しなければならない。

(政務活動費)

第18条 議員は、政策提言能力及び政策立案能力の向上等を図るため、法第100条第14項に規定する政務活動費を有効に活用し、積極的に調査研究その他の活動を行うものとする。

2 議員は、対馬市議会政務活動費の交付に関する条例(平成24年対馬市条例第53号)第5条に規定する政務活動費を充てることができる経費の範囲において、政務活動費を適正に執行し、常に市民に対して使途の説明責任を負うものとする。

第4章 市民との情報共有

(情報共有)

第19条 議会は、議会活動に関して市民に対し情報を公開し、市民と情報の共有に努めるものとする。

(会議の公開)

第20条 議会は、本会議のほか、常任委員会、議会運営委員会及び特別委員会を原則公開とするとともに、市民の傍聴を促進する積極的な取組を進めるものとする。

(議長の情報発信)

第21条 議長は、議会における決定事項について、積極的な情報の発信に努めるものとする。

(報告会等)

第22条 議会は、必要に応じて、議会活動について市民に対し報告等を行う場を設け、情報提供及び情報共有に努めるものとする。

第5章 市民参加の促進

(公聴会等)

第23条 議会は、法第115条の2に規定する本会議における公聴会制度及び参考人制度並びに法第109条第5項において準用する法第115条の2の規定に基づく常任委員会、議会運営委員会及び特別委員会における公聴会制度及び参考人制度を活用して、市民及び有識者の専門的又は政策的識見等を討議に反映させるよう努めるものとする。

(市民意見の反映)

第24条 議会は、必要に応じて、議員提案条例等に関し、さまざまな手法により、市民の意見を反映させるよう努めるものとする。

(請願趣旨の聴取)

第25条 委員会は、請願の審査に当たって、請願趣旨を十分に理解するために、紹介議員又は請願者からの意見聴取の機会を設けることができる。

第6章 議員間討議及び政策提案

(議員間討議及び意見集約)

第26条 議員は、あらゆる会議において、自らの意見、考えを丁寧に述べるとともに、他の意見に対しても真摯に耳を傾け、議員間での討議を尽くすものとする。

2 議長、委員長等は、議員間での討議を中心に会議を運営し、その結果を市政に反映させられるよう意見集約に努めるものとする。

(政策提言等)

第27条 議会は、議員間討議を尽くし、意見集約がなされた内容について、政策提言及び条例制定の提案に努めるものとする。

(調査機関の設置)

第28条 議会は、議会活動及び政策の重要案件に関する調査のため必要があると認めるときは、議決により、学識経験を有する者等で構成する調査機関を設置することができる。

(議会意見の尊重)

第29条 市長等は、予算及び政策の策定過程において、議会で集約された意見を最大限尊重するものとする。

(議員研修)

第30条 議会は、議員の政策提言能力及び政策立案能力の向上を目的に、各種の研修を積極的に実施するものとする。

第7章 政治倫理及び議員報酬

(政治倫理)

第31条 議員は、選挙で選ばれた市民の代表として、高い倫理観を持ち、品位の保持に努めなければならない。

(議員報酬)

第32条 議員報酬は、市民の負託に応える議員活動への対価であることを基本とし、定められるものとする。

第8章 危機管理体制の整備

(危機管理体制の整備)

第33条 議会は、危機事案等緊急事態が発生したときは、市民の生命、身体及び財産に関する安全及び安心を確保するため、市長等と協力し、危機管理体制の整備に努めるものとする。

第9章 議会事務局等の充実

(議会事務局)

第34条 議会は、議員の政策提言機能及び政策立案機能を高めるため、議会事務局の機能強化及び組織体制の充実に努めるものとする。

2 議会事務局職員は、常に議会の活性化及び充実を心がけ、行動するものとする。

(議会図書室)

第35条 議会は、議員の調査研究に資するため議会図書室を設置し、その充実に努めるとともに、だれもが利用できるものとする。

第10章 見直し手続

(見直し手続)

第36条 議会は、必要に応じて、社会情勢の変化等を勘案し、この条例の規定について検討を加えるとともに、見直しが必要と判断したときは、適切な措置を講じるものとする。

附 則

(施行期日)

1 この条例は、平成29年4月1日から施行する。

(対馬市議会定例会条例の廃止)

2 対馬市議会定例会条例(平成16年対馬市条例第5号)は、廃止する。

対馬市議会基本条例

平成29年3月24日 条例第15号

(平成29年4月1日施行)

体系情報
第2編 会/第1章
沿革情報
平成29年3月24日 条例第15号