○対馬市ひとり親家庭等日常生活支援事業実施要綱
令和4年3月30日
告示第27号
(目的)
第1条 母子家庭、父子家庭及び寡婦(以下「ひとり親家庭等」という。)であって、修学等自立促進に必要な事由若しくは疾病等の社会的な事由により生活援助若しくは保育サービスを必要とする世帯又は生活環境等の激変により、日常生活を営むのに支障が生じている世帯に対して家庭生活支援員(以下「支援員」という。)を派遣し、必要な支援、保育等を行わせることによって、ひとり親家庭等の福祉の増進に資することを目的とする。
(実施主体)
第2条 実施主体は、対馬市とする。
(実施方法)
第3条 事業の実施は、市が社会福祉法人対馬市社会福祉協議会(以下「実施者」という。)に委託して行うものとする。
(事業の種類及び内容等)
第4条 支援員が提供するサービスは、次のとおりとする。
(1) 生活援助サービス
ア 食事の世話
イ 住居の掃除
ウ 身の回りの世話
エ 生活必需品等の買物
オ 医療機関との連絡
カ その他必要な日常生活の支援
(2) 子育て支援サービス
ア 乳幼児の保育
イ 児童の生活指導
3 支援員の派遣日数は、次条に規定する事由ごとにそれぞれ10日を限度とする。ただし、市長がやむを得ない事情があると認める場合には、申請により必要最小限度の範囲内でこれを延長することができる。
4 第1項第2号の子育て支援サービスを行う場合において、深夜から引き続き早朝まで当該サービスを実施したときは、宿泊として取り扱うものとする。
(派遣対象)
第5条 この事業の派遣対象は、市内に住所を有し、次の各号のいずれかに該当するひとり親家庭等とする。
(1) 自立促進に必要な事由(技能習得のための通学、就職活動等)又は社会通念上必要と認められる事由(疾病、出産、看護、事故、災害、冠婚葬祭、失踪、残業、転勤、出張、学校等の公的行事への参加等)により、一時的に生活援助又は保育サービスが必要な家庭及び生活環境等が激変し、日常生活を営むのに支障が生じている家庭
(2) 乳幼児又は小学校に就学する児童を養育し、就業上の理由により、帰宅時間が遅くなる等の場合等(所定内労働時間の就業を除く。)に定期的に生活援助又は保育サービスが必要な家庭
(事業の実施場所)
第6条 支援員の派遣場所は、次のとおりとする。
(1) 生活援助サービス 被生活援助者の居宅、その他生活援助のため必要と認められる場所
(2) 子育て支援サービス
ア 支援員の居宅
イ 講習会等職業訓練を受講している場所
ウ 児童館、母子生活支援施設等ひとり親家庭等の利用しやすい適切な場所(子育て支援を受ける者の居宅を含む。)
(支援員の選定)
第7条 実施者は、次の要件を備えている者のうちから支援員を選定し、登録しておくものとする。
(1) 第4条第1項第1号に係る者にあっては、訪問介護員養成研修3級課程以上を修了した者
(対象家庭の登録の手続)
第8条 家庭生活支援員の派遣を受けようとする者は、ひとり親家庭等日常生活支援事業対象家庭登録申請書(様式第1号)により、あらかじめ申請するものとする。ただし、緊急かつやむをえない事情があると認められる場合は、事後において申請することができる。
(支援員の派遣)
第9条 実施者は、前条第2項により登録されているひとり親家庭等又は当該家庭等の近隣に在住する者等の要請に基づいて、支援員を派遣するものとする。
(費用の負担)
第10条 支援員の派遣を受けた家庭は、別表第2に定める基準により、派遣に要した費用を負担するものとする。
(秘密の保持)
第11条 実施者及び支援員は、事業を行うにあたって、ひとり親家庭等の人格を尊重し、当該家庭に関して知り得た秘密を正当な理由なく漏らしてはならないものとし、事業終了後及びその職を退いた後も、同様とする。
(その他)
第12条 この告示に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定める。
附則
この告示は、令和4年4月1日から施行する。
別表第1(第7条関係)
家庭生活支援員(子育て支援サービス)に係る研修科目
研修科目 | 時間 |
Ⅰ 児童の発達と遊び(講習Ⅰ) (考え方) 0歳から10歳位までの児童の発達に関する基本的事項を学ぶ。具体的な例を検討することを通じて、できるだけ実践的に容易に応用することが可能な知識を学ぶ。 | 9時間 |
① 乳幼児期の発達 | 3時間 |
② 学童期の発達 | 3時間 |
③ 児童にとっての遊び | 3時間 |
Ⅱ 健康管理と緊急対応(講習Ⅱ) (考え方) 0歳から10歳位までの児童がかかりやすい病気についてその特徴を学ぶ。その上で、体調不良の時、病気の時、病気の回復期、事故を起こした場合などの際の応急措置などについて実技指導をまじえて学ぶ。さらに、健康管理という視点からみた食生活について学ぶ。 | 9時間 |
④ 児童の病気 | 3時間 |
⑤ 緊急時の対応と応急措置 | 3時間 |
⑥ 児童の成長と食生活 | 3時間 |
Ⅲ 保育所における見学実習 (考え方) 保育所において、児童の様子を観察したり、保育士の関わり方などを見学する。絵本の読み聞かせ、食事、遊びなどの場面で保育士が児童にどのように関わっているのかについて見学する。 | 3時間 |
Ⅳ 子育て支援の状況(講習Ⅲ) (考え方) 子育て支援に関する公的制度や保育ビジネスの現状、子育てに関する各種調査結果などについて学ぶ。研修全体のまとめでは、研修で学んできたことを整理するとともに、講習で学んできたことと保育所における見学実習で感じたことなどを結びつけるような意見交換の機会を設けることなどにより、学んだことが相互に関連しあうよう配慮する。 | 6時間 |
⑦ 現代の子育て事業 | 3時間 |
⑧ 研修全体のまとめ | 3時間 |
合計 | 27時間 |
別表第2(第10条関係)
ひとり親家庭等日常生活支援事業費用負担基準
利用世帯の区分 | 費用負担額(1時間当たり) | |
生活援助サービス | 子育て支援サービス | |
生活保護世帯又は市町村民税非課税世帯 | 0円 | 0円 |
生計中心者の前年(1月から7月までの間にあっては、前々年)の所得が児童扶養手当施行令(昭和36年政令第405号)第2条の4第2項に定める額未満の世帯 | 150円 | 70円 |
上記以外の世帯 | 300円 | 150円 |
備考 子育て支援サービスについては、上記負担基準のほか、次により費用負担額を算出するものとする。
1 2時間を基本単位とすることから、費用負担額の最低額は、2時間分とする。
2 宿泊の費用負担額は、8時間分として、児童1人の場合の費用負担額に0.5を乗じて得た額とする。
3 児童数に応じた費用負担とし、2人以上の児童1人につき児童1人の場合の費用負担額に、0.5を乗じて得た額を加算する。
4 10円未満の端数が生じた場合は、切り捨てるものとする。