平成18年度予算

更新日:2021年04月01日

平成18年度一般会計予算324億円

財政健全化へ向けて
前年度比11.6%減の超緊縮型予算

 対馬市の平成18年度当初予算が3月議会で決まりました。
 対馬市の財政は、国の地方交付税総額の減額などの三位一体改革の影響、また過去の建設事業に伴う公債費(借入金返済)負担などにより非常に厳しい状況にあります。平成16年度、平成17年度の当初予算では、それぞれ31億円、24億円の財源不足を基金(貯金)取り崩しにより辛うじて編成しました。このため、昨年9月、平成22年度までに基金取り崩しをゼロにすることを目標とする中期財政計画を策定し、財政健全化へ向けて取り組んでいます。
 この計画の初年度となる平成18年度予算は、財政健全化への道筋をつける予算であり、一部負担金の見直し、行政経費コスト削減、建設事業費抑制など、一般会計では前年度比11.6%減の超緊縮型予算となっています。
 平成18年度の予算規模は、一般会計が324億円(対前年比42億4,600万円減、-11.6%)で、11の特別会計を併せると総額472億 3,604万円(対前年比30億5,260万円減、-6.1%)です。
 市民生活全般にわたる施策を行う一般会計を中心にお知らせします

歳入 324億円

基金(貯金)取り崩しは15億円

 一般会計の歳入(グラフ1)について、自主財源の柱である市税は、定率減税の縮小により市民税は増となるものの、固定資税、たばこ税の減により、全体で29億2,716万円(1,544万円減、-0.5%)となっています。
 依存財源で減少額が大きいのは、国庫支出金36億7,308万円(21億9,722万円減、-37.4%、)県支出金28億6,066万円(9億 8,049万円減、-25.5%)で、合併支援関係補助金の縮小(約3億円減)、漁港整備事業費の縮小(約18億円減)、道路整備の縮小(約4億円減)が主な要因です。
 また、将来の財政負担となる市債(借入金)は建設事業費を抑制したため49億180万円(6億6,890万円減、-12.0%)となりました。このうち合併特例債は30億3,680万円(17億3,200万円増、75.3%)で、市街地再開発、有線テレビ施設整備、峰港湾施設整備事業などに使われます。
 財源不足を補う繰入金(基金取り崩し)は15億2,143万円(-35.6%)、となりました。年々取り崩し額は減少してきていますが、この結果、財源不足を補うための基金の残高は約8億円(18年度当初見込み)まで減少し、次年度以降さらに厳しい財政状況が続くと考えられます。

(グラフ1)歳入の円グラフ

歳出 324億円

目的別:増額は公債費と土木費のみ

 目的別歳出(グラフ2)については、ほとんどの費目で前年度より減となっています。減少額が大きいのは、農林水産業費25億4,671万円(30億1,302万円減、-54.2%)、衛生費26億5,710万円(14億5,028万円減、-35.3%)で、これは漁港整備事業費の縮小(約25億円減)、北部汚泥処理センターの完成(約12億円減)によります。
 前年度より増加したのは、土木費53億9,334万円(6億2,115万円増、13.0%)と、公債費73億4,749万円(4億5,666万円増 6.6%)のみとなっています。これは、土木費については道路整備、住宅整備などは減となっていますが、本年度で完成する市街地再開発事業が前年度より23億9,211万円増加しているためです。また、公債費については、合併前の建設事業の推進により多額の借入がなされたため、その返済金によるところが大きな要因です。

(グラフ2)歳出(目的別)の円グラフ

性質別:建設事業費は3割減

 性質別歳出(グラフ3)では、将来の公債費負担を考慮し建設事業費を抑制したため投資的経費は82億9,923万円(34億6,479万円減、-29.5%)、また、経常経費の切り詰めにより光熱水費旅費等の物件費は37億3,178万円(12億5,024万円減、-25.1%)となっています。
 各種団体への補助金などの補助費等は19億5,855万円(3,887万円増、2.0%)で前年より増となっていますが、これは国の施策である離島漁業再生支援交付金3億2,205万円(17年度からの事業で17年度は補正予算で計上)によるものです。なお各種団体等への補助交付金については廃止、縮小を行いました。
 人件費については、61億744万円(4億5,302万円減、-6.9%)で、公民館運営審議会委員などの各種委員定数の見直し、職員退職などにより減 となっています。扶助費については、29億4,144万円(2億2,206万円増、8.2%)で、生活保護費、児童手当(支給対象年齢の拡充)などの増によります。
 なお、公債費、人件費、扶助費のいわゆる義務的経費は163億9,637万円(2億2,570万円増、1.4%)で全体の50.7%(前年44.1%) を占めています。

(グラフ3)歳出(性質別)の円グラフ

平成18年度 主な事業

総務費

  • 男女共同参画計画策定 123万円
    男女共同参画社会に向けての計画策定
  • 国民保護計画策定 544万円
    対馬市地域に係る国民保護計画の策定
  • 有線テレビ施設整備 13億1,982万円
    CATV(光ケーブル網整備)センター施設、伝送施設115キロメートル、情報発信装置 他
  • 携帯電話鉄塔施設整備 1億7,637万円
    (戸籍等の電算化)芦見、一重、小鹿、志越、水崎
  • 市民球団運営 942万円
    指導者育成、野球教室
  • 対馬振興プロジェクト 東京会議 273万円
    東京の企業・行政関係者と対馬市振興の審議検討
  • 廃校利活用事業 29万円
    廃校舎の利活用のための手続き経費

民生費

  • 障害者福祉計画策定 600万円
    障害福祉サービスの基本計画の策定
  • 社会福祉協議会補助 1億3,338万円
    社会福祉協議会運営費補助
  • 国保・老人・介護保険会計等繰出金 13億5,446万円
    国保・老人・介護保険会計等への一般会計負担分等
  • 生活保護費 12億899万円
    生活保護費の支給
  • 児童手当 4億989万円
    児童手当の支給

衛生費

  • 離島医療圏組合病院負担金 7億3,720万円
    いづはら、中対馬、上対馬病院
  • ごみ処理関連経費 6億9,220万円
    ごみ収集委託費、処理場管理運営費 他
  • し尿処理関連経費 2億2,456万円
    処理場管理運営費 他
  • 合併処理浄化槽設置補助 5,102万円
    合併処理浄化槽設置補助 114基

農林水産業費

  • 対馬しいたけ復活プラン推進事業 5,938万円
    大型生産団地、選別指導員研修、オーナー制度導入 他
  • 漁業後継者対策補助 240 万円
    漁業後継者育成
  • イノシシ等 有害鳥獣対策事業 4,585万円
    防護ネット、防護柵 他
  • 漁港整備 11億498万円
    17漁港 防波堤、浮桟橋 他

商工費

  • 企業誘致対策経費 180万円
    企業誘致対策費
  • 湯多里ランド管理運営経費 3,859万円
    温泉施設湯多里ランド管理費
  • 海水浴場整備 2,300万円
    茂木浜シャワー室・トイレ・駐車場
  • 観光物産協会補助金 2,266万円
    対馬観光物産協会運営費補助

土木費

  • 市街地再開発事業 34億8,961万円
    イべントホール保留床取得 他
  • 道路整備 10億9,291万円
    道路改良 20路線
  • 峰港湾関連施設整備 2億円
    峰港湾 背後地造成 他

消防費

  • 消火栓設置負担金 1,530万円
    佐須奈地区 34基
  • 消防団運営費補助 2,970万円
    消防団活動の補助

教育費

  • 通学バス運行委託 1億1,748万円
    小中学校スクールバス運行委託
  • 文化財保存整備 5,981万円
    清水城・矢立山古墳・金田城跡保存整備事業
  • 図書館図書整備 2,000万円
    対馬市図書館(平成18年10月開館予定)図書購入費
  • 峰総合運動公園改修 790万円
    4種公認(陸上競技場路面改修300メートル)

特別会計・企業会計予算

 特別会計・企業会計とは、独立採算制を原則とすべき事業を行う場合に一般会計と区別している会計です。
 介護保険地域支援事業特別会計は、本年4月から施行される改正介護保険法で定められた介護予防などの地域支援事業を実施するため新たに設けられた会計です。
 また、公共用地先行取得特別会計は、平成14年度に市街地再開発事業用地(交通ホテル・バスセンター)を借入金をもって購入したため設けられた会計ですが、本年度で事業が完了となり、その時の借入金を全額返済するため大幅な増となっています。

特別会計予算
区分 金額 前年比増減額
診療所特別会計 2億2,490万円 - 620万円
公共用地先行取得特別会計 5億4,927万円 5億4,516万円
国民健康保険特別会計 49億5,180万円 2億6,869万円
老人保健特別会計 42億9,848万円 8,810万円
介護保険特別会計 29億4,673万円 3億1,041万円
介護保険地域支援事業特別会計 1億1,189万円 1億1,189万円
特別養護老人ホーム特別会計 4億8,180万円 - 160万円
簡易水道事業特別会計 11億9,407万円 - 1億399万円
集落排水処理施設特別会計 1,458万円 - 272万円
旅客定期航路事業特別会計 2,912万円 - 1,324万円
風力発電事業特別会計 3,340万円 - 310万円
企業会計(水道事業)予算
収益的収入 2億7,489万円
収益的支出 2億5,404万円
資本的収入 1億9,700万円
資本的支出 2億4,900万円

資本的収入での不足分は当年度損益勘定留保資金などで補てんして運営します。

この記事に関するお問い合わせ先

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対馬市厳原町国分1441番地
電話番号:0920-53-6111
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